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MRさんイジメ?

イジメは、私自身も行っている。

と、書くとドクハラか、はたまたパワハラか、あるいは「家庭内イジメ」か、やっぱり「妻にいじめられてるのか」と色々と疑われそうだが、「MRさんに対しての愛情ある指導」の事です。

MRさん、かつてプロパーさんと呼ばれた大手製薬会社の営業マンは、なかなか個性もあって面白い方が少なくない。礼儀もいい、知識もある、ネチッコクナイ、時間的配慮が出来るなどパーフェクトの方も稀におられる。最近では医師よりMRさんのほうが高給取りでベンツEで訪問されてる外資系の方も知っているが、それに見合う活躍をされているようなら悪いとは感じない。

しかし、MRさんの中には困った人も少なくない。

自社製品以外の他社競合品はダメ、質が落ちると信じている人が少なくない。社内研修で洗脳されているのであろうか、他社の製品をコケおろす。まるで、与党前幹事長並で、批判する時に妙に気合が入る。これは、確かに当ってる場合もあるが、妄信である事が多く、しばしばムカッと来る。新人さんがこのタイプの人で、こっちの何気ない発言を遮ってまで自社製品をショウコウショウコウと宣伝しだすとムカムカ来る。そんな人は、たまに後に外来患者が待っていてもお構いなしで、余程上司に宣伝して来いと発破をかけられているようだ。

私は、そんな新人に当ると「愛の教育的指導」を心がけ、医療レベルの向上に努力する。勿論、当院がタマタマ暇だった場合に限るが・・ そんな気配を察知すると職員は近寄ってこない。私は、ジックリ聴く振りをして質問をおもむろに繰り出す。反応を見ながら質問のレベルを上げていく。笑って誤魔化す可愛い人は、その程度で「注意」だけして見逃すが、あくまで自分の製品以外はダメだと意固地になるMRだと、徹底的に高度な質問を繰り出す。臨床から薬理学、生理学、分子生物学まで・・大抵は途中で汗をボロボロ流しだして言葉に詰るが、時には涙を堪えるのに必死な人もいる。

最近は女性のMRさんも増え、薬剤師免許を持っている場合も少なくない。しかし、新人で自社製品以外はダメだと妄信している人には同様の「愛の教育的指導」を行う。しかし、コソコソヒソヒソやるとセクハラ紛いで訴えられるとまずいので、気を利かして静かに職員が近くに寄ってくる。

医薬品卸さんの話では、MRさん達は当院に足を運ぶ時には相当緊張してくるらしい。しかし、出来る限り会って話は聞き、講演会もよく出席するので来訪者でウルサイくらいである。最近では、MRさん指導を目的に製薬会社の支店に講師役で招かれる事が増えてきた。専門領域の薬に限っては特段の準備も要らないので、診療時間外で空いてる夜があれば受けるようにしている。

知らない人が見れば完全なイジメに見えると思う。

聞くところでは、私のとことから泣き顔で帰った2人程がMRを辞めたらしい。イジメかサドか? しかし、当院の職員に対しての教育のつもりでもある。常に「何が本当か・何が重要か・何故そうするのか・充分に考慮したか・他院の批判をしてないか」など、多くの点で冷静に反省しながらの勤務を要求している。幸い、直接説教しないので誰も辞めないし、いいスタッフに育っている。

家庭では普段は滅茶苦茶優しいパパであるが、子供達がつけ上がりだすと烈火のごとく私は怒る。たいてい泣き出すが、泣いても納得して反省しだすまでやめない場合が多い。

これは、イジメなのか教育なのか? 非常に難しいが、職員も子供達もMRさん達も慕ってはくれている。

 

読んでくれてどうもありがとう。