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Back To The Street ふろむ診療所

興味ある体験

昨夜は非常に興味ある体験をさせて頂いた。高額な報酬を頂いて、あんなに面白く為になる体験をさせて頂いて有り難かった。MRさんの指導の事である。

これまでにも報酬を頂いて何度も製薬会社の支社やホテルの部屋などでMRさんのプレゼンテーションに対する実技指導の様なことを行った事はあった。多くは、代表MRのプレゼンを3~10名のMRや管理職が見守る中を同席して、内容チェックやどこを強調すべきなのかなどを専門医の立場から指導するものだった。その内のこじんまりした数回は、接待の意味合いもあったことだろう、あまり楽しいとも思わず、義務的なお付き合いと感じていた。

今回、足繁く熱心に通ってくる優秀なA社のMRさんが、「ちょっと大変そうなんですが、是非A社のMR指導係を引き受けていただけないでしょうか?」と苦しそうな表情で頼んできた。ちょうど同じ日に別の市民向け行事が入っていたが、何とかやりくりして話を受けることにした。どうせ半分は税金に消えるので高額な報酬に目がくらんだ訳ではないが、「是非先生に・・」と言われると学会活動から退いた身としては悪い気はしない。

A社の担当者と待ち合わせて会場に向かったが、途中聞いた話では規模が予想以上であった。宿泊を要する遠距離の県のA社MR20人とA社管理職10人、そして教育活動を委託されたB社担当者10人、指導係の医師も6名いた。同じ企画が昼にも同規模であったらしく、総勢80人規模の企画だったらしい。B社の担当者には外国人も混ざり、国内各ブロックおよび全世界的規模で行われているそうだ。さすが、外資。ブログ読者の中にも参加された医師やMRさんがおられるかも知れない。また、C社やD社なども類似の教育活動をされていることであろう。参加の医師の中にはF社の指導をされた方がおられた。私はこんなに大規模なものは初めてだったが、帰るときは「参加してよかった」と感じた。たとえ半額でもまた引き受けたいほどだ。

診察室を模した各ブースに別れ、医師を訪問するMRの面談を管理職が観察し、医師がプレゼン内容や態度などを規定時間後に直接本人に評価コメント指導し、後で医師と管理職が書面で点数評価する。最後は、医師と管理職、B社全員で全体的な講評を述べ合う、というスタイルだ。MR各自3回、3人の専門性が異なる医師を訪問する。医師は全く同じ条件で、計8人のMRから特定の薬品Eの宣伝を聞く。男女、新人ベテラン様々で、能力も様々。8人をズラッと並べて聞くと「これほどの差があるのか?」と驚くほどだ。会社が違ったり、薬剤が異なると差が判りにくいが、あからさまな差が浮き彫りになるだけにMRさん達も大変であろう。もちろん、講評もコメントも出来るだけ正直に書き、言いにくい事も教育と思ってズバズバ指導した。

中に素晴らしい女性のMRさんがいた。途中休憩時に他の方が「凄い女性がいた」と言っていたので興味はあった。私の前に立って口を開いた瞬間に「この女性のことだな」とピンと来た。容姿も良くはあったが、何しろ非常に滑らかで聞いていて心地よい。どこまで優秀か試したくなって、そうとう難しいMRレベルを超える内容をいくつか質問してみたが、難なく答えてきた。普通の内科医だと答えられない質問レベルだったと思う。そのせいもあって、規定時間内にクロージング(使ってください、いいですね・・と念押しして締めくくることらしい)が出来なかったが、素晴らしいプレゼンを聞かせてもらって、「使ってくれと一言も言われなくても使ってあげたくなった」ほどである。とにかく素晴らしいMRだが、まだ3年目で薬剤師でもないという。「私の診療所に雇いたいのですが・・」と最終講評の場でA社の方に言うと、それは困ります・・と当然の答えに一同、ドッと沸いた。

嬉しいくらいのプレゼンに幸せな気分になった夜であった。

 

読んでくれてどうもありがとう。