Welcome To The Heartland

Back To The Street ふろむ診療所

予防接種 狂想曲

今年もインフルエンザの予防接種は、「ダンピング」もせずに順調に行えている。ネット情報では、各地で2,000円だの1,500円だの利益度外視の格安と思われる価格がここ数年見受けられるが、当院では相変わらず4,200円を頂いている。そのせいか、インフルエンザ予防接種だけを目的での来院は他に比べ少ないようだ。当院での接種歴があったり、定期通院中の患者やその家族が殆どであるため、副作用リスクも比較的少ないのではなかろうか。子供も大人と値段は同じに設定しているので「子供の飛び込み接種」はほとんどゼロだ。

しかし、私はこれで良いと思っている。11月になって開始して、本日までに 230本 X 2 = 460人に接種した。まだ、100人以上の予約が入っている。例年と比べ特に減った感じはしない。昨今は近隣の「皮膚科や整形外科など」でもインフルエンザの予防接種は盛んなようで、10月の始めから打ち出す施設も少なからずある。当院で以前接種されていた方も、あるいは安くて早い施設での接種を行ってあるかも知れないが、ダンピングして患者集めをしようとまでは思わない。問診や診察をきちんとやって接種すると、多忙な外来受診の大きな妨げになる。予防接種だけの来院に1時間も待たせるわけにも行かないので、「患者の10人飛ばし」で早く診察室に入れると苦情が出かねない。「自由診療費」が年間1000万を超えると5%の消費税までつくので、そんなに来て貰っても税金と副作用事故とストレスが増えるだけだ。

 

さて、我が家では家族の予防接種を最初の2年は院内で看護師に打たせて行ったが、その後は家庭に持ち帰って私自身が接種している。しかし、子供達には大変不評である。「パパの注射はとっても痛い」のだそうだ。小児科の先生みたいに確かに上手とは言えないし、子供達の機嫌を取りながら優しく注射するわけでもない。だから毎年、子供も妻も大騒ぎになる。今年も先日注射したが、まさに「予防接種 狂想曲」だ。

まず、持ち帰った夜に打とうとすると、子供は「パパが寝るまでお風呂にはいっておく・・」と逃げの姿勢・・・。そしたら、疲れていたのか、お風呂を入れている間に下の子はベッドで寝てしまった。既に液を吸って準備を始めていたので、寝てる子を無理やり起こして「誰が先だ~?」と言うと、上の子が先に手を出した。数年前は泣き叫んでいたが、さすがに中学にもなると泣かなくなってサッと終了した。しかし、意地悪にも、下の子に「痛かった~」と思いっきり脅しをかけだした。下の子は最初2番目と言っていたが、イザ注射を前にすると3軒隣にまで聞こえる様な大声で「ギャー、ワー、イヤダー」と言って泣き出し暴れだした。オネエチャンが面白がって「痛かった~」と油を注ぐ。5分以上の格闘の上、家内の「打たないと死ぬわよ~、打ちたくても品不足で打てない子もいるのよ~、タダで打てるなんて幸せだと思いなさい・・・」の声に、「パパなんて大嫌いだ~」と応えながら、やっと死ぬ気になって手を出してくれた。その後も「痛い痛い・・」と涙が止まることはなく、とうとうお風呂も入らず疲れ果てて眠ってしまった。しかし、眠るまでずっと「パパは下手だ、パパなんて大嫌い、痛すぎる~」とうわ言の様に言い続けた娘の根性は大したものであった。

それだけでは終わらない我が家族。今度は妻の番だった。なんと、「大丈夫?私、ワインを飲んだわよ。お酒飲んで注射して本当にいいの?大丈夫?死なない?」とお出でなさった。ふと、そう言えば「お酒飲んで注射していいのかな?」とチョッとだけ思いもしたが、メンドクサイので「いいよ死んでも、どうせ保険に入っているから・・」と何とか説き伏せた。保険とは、損害賠償保険ではなく当然ながら生命保険のことであるが、妻がどう解釈し私のことをどう感じたか・・・は定かではない。

クリスマス前に二回目の接種を予定しているが、またまた大騒ぎになるのであろう・・・

 

呼んでくれてどうもありがとう。