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Back To The Street ふろむ診療所

タミフルの悲喜劇

ようやく当地でもインフルエンザが少々流行しだした。

不思議なことに、率先して?職員の子供達も数名がA&Bにかかってしまった。予防注射があまり効いてない雰囲気だ。私のところの職員は私と年齢が近い人が多く、従って中学・高校の子供が同じクラスに通ってたりする。その友人にも連鎖して受診してくれるので、最近は高校男子がインフル患者の中心だ。

そこに先日の厚労省の有り難い「お達し」・・が、あ り ま し た (スケバン芸人風に・・)

『服用後は子供を一人にせず、眼を離すな・・』 有り難い・・実現性が有り難い・・ですね。しかし、リスクを抱える開業医としては説明せずにはいきませんから、職員の子供や友人が患者の場合に、お母さん方に実験的にチョッと厳しく説明してみました、ワザと・・・ 『お子さんが自殺しないように、絶対に一人にしないで気をつけてね、夜の行動を特に気をつけて・・トイレに行くと言って飛び出して死んでますから・・』

30代~40代のお母さん達は男の子を可愛がりますね~心配で心配でたまらないみたいです。一般の患者さんには「その後」はあまり聞くチャンスはありませんが、職員達には『どうだった?大丈夫?生きてる?変な行動してなかった?・・』などなど詳しく楽しんで?調査します。こちらは「カラカイ半分」なのですが、職員達は真剣に「その後」を答えてくれます。中にはドキドキで眠れなくなる親もいますし、過剰に敏感になってトイレの前まで付いて行ったり・・子供も困るようですね。

一人こんな職員がいて、ニコニコしながら、答 え て く れ ま し た (スケバン芸人風に)・・・

『大変でしたよ、先生・・ も~私、ゴソゴソ音がすると気になって気になって・・ 夜中に子供部屋でゴソゴソギシギシ・・チョッと変なうめき声までが聴こえたんですよ・・』

「なんじゃそりゃ? 気が狂ったのか?」

『それが先生、私もそう思って・・・ 心配で我慢できなくなって、とうとう子供部屋を見に行ったんですよ。普通は高一の男の子ですから、部屋に行くと嫌がられるので大体ほっとくんですけど・・ タミフル飲ませて自殺したら、うちの病院にも迷惑かかりますし・・』

「そうね、俺もこんなんでニュースに出たくないな。で、どうだった?」

『多分、ボーっとして部屋の鍵をかけてなかったみたいだったんです。ドアの前まで様子を伺いにいったら、中から泣きそうなうめき声やハアハアいったりする辛そうな声が聞こえてきて、心配で心配で・・私ドアをいきなり開けちゃったんです・・』

「へ~、面白そう・・早く先を聞かせろよ」

『そしたら~、暗い部屋でパソコン画面にエッチな男女の画面やあの声が流れてて・・ ナント、それを見ながら息子がやってたんですよ、アレを・・もうショックで私・・』

「アレってアレか、一人でするやつか?」

『ヤダ~もう、先生。息子のそんな姿を見て、わたしはドキドキで一晩中、寝れませんでしたよ・・』

「ふ~ん、大変だったね。そりゃ息子に嫌われるぞ」

『そうなんです。朝には熱は下がってたんですが、口もきいてくれませんでしたよ。タミフル飲ませなきゃ良かった・・と後悔してますよ、先生。』

 

本当かどうか? 案外、職員に私の方がからかわれているのかもしれませんね・・・

 

思春期の男の子を一人にしないで常時監視しだしたら、多分、母子とも気が狂いますよね。もっといい対策はないんでしょうか?

 

読んでくれてどうもありがとう。