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Back To The Street ふろむ診療所

インフル対策

自転車通勤も現在やっと二日目が終了。しかし、診察を終え、今日も10時近くなって暗い夜道を遅くに帰ると、途中で野良犬に吼えられて、寂しさがフッと湧き上がってくる。すれ違う車の人々は、まさかいい歳をした開業医が暗い夜道を自転車通勤しているとは思わないであろう。しかし、この「誰にも知られない行動」が妙に気持ちよいのも嘘ではない。こっそり、パチンコや風俗店に通うのもこんな気持ちかな?って想像してみるが・・・経験が無く知らない。(わざわざ言うのが怪しい?)

朝と違って、帰り道は景色を楽しめないので色々考える。

今日も時間外のインフル疑い患者が3人も来られた。もし、新型インフルの流行時期だと、本当に『発熱外来』が一手にインフル様患者を24時間引き受けてくれるのだろうか?患者さんは自分が新型だとは決して考えたくないから、多分まず通常外来に行きたがるだろう。N95マスクのみでの防備は不完全だ。先日、韓国では完全防備の検疫業務職員が鳥インフルに罹患したようだ。もうじき日本でも鳥インフル新型インフル東南アジアから飛来するであろう。もしも、今日の時間外の患者が新型インフルだったら、多分私は来週には簡単に罹患して死ぬだろう。

通常インフルの流行すら本気になって食い止められない日本社会が新型インフルを食い止められるはずがない。日本国内64万人死亡予測は、ガイドラインを守っての場合だろうから、日本の社会活動を停止させない限り、100万人以上が犠牲になろう。もっと真剣に、通常型インフルを新型インフルに見立てての封じ込め予行演習を日本は早めにすべきである。 

10人の拉致被害者救出も安倍総理には大事だろうが、100万人の新型インフル犠牲者防止が今現在には更に大切ではなかろうか?NHKを始めとしたマスコミは真剣に新型インフル流行時の対応などのシュミレーションキャンペーンを考えていただきたい。予行演習なしで流行期を迎えることは相当に無謀である。あらゆる法的整備も必要であろう。

本当に自宅待機や移動制限や食糧備蓄を進めるのであろうか?昨今の報道でタミフルを拒否する患者が急激に増えつつある。新型インフル封じ込め作戦にはタミフル強制服用が不可欠であろうが、患者さんたちは危険な薬を飲まない選択もあるはずだと真剣に述べる人もいる。これではガイドラインの実効性は乏しいのではないか?まずもって、『発熱外来』や『対応病院』の指定や選定は進んでいないと思われるが、公的病院の診療能力が激減する状況下において誰が『発熱外来』で献身的特攻隊医療活動をやらされるのであろうか?法的な整備は平時に進めるべきである。

タミフル報道は凄い浸透ぶりだ。

検査陽性でも拒否する高校生が当院でも増えている。20歳過ぎでも怖くて飲まない人もいた。一人暮らしなので飲めない、と信じる人もいた。試験前で嫌だけど飲む事を決意した子もいた。寒いので、部屋の窓を開けての換気を嫌がる人も多い。陽性でも、次の日仕事を休めないと出て行った人もいる。タミフルのんだら子供が鼻血を出して止まらないが大丈夫かと深夜に電話した母親もいた。リレンザにしてくれと言う親もいた。

検査陰性だと、いかにもインフルでもタミフル処方し辛くなった。去年までは、いかにもインフルならば短期間投与で有効だった子供が沢山いたものだが、タミフルは出し辛く、リレンザへの変更を余儀なくされた。

家族間の感染防止すら出来そうもない。今年はインフル予防接種があまり効いてない印象だ。透析患者のインフルは院内感染の温床なので気を使う。今年は当院開院以来はじめての透析インフル罹患患者が出てしまった。寒くて窓開け換気を拒否する患者がいた。マスク装着を拒否する患者もいた。家族からインフル貰って透析室でばら撒かれては困る。ただでさえ体力や抵抗力が少ない透析患者。新型インフルが出たらどうするのか?

院内感染防止で来院拒否できるのか?多分すぐに死んでしまう、透析に来なくても。まさか、自宅待機しろ・・とはいえまい。ほとんどの施設では、食事室も更衣室も透析室も廊下も共用だ。そんな診療報酬には設定されていない。隔絶した陰圧感染ルームで透析が出来る施設が幾つあるのか?新型インフル陽性で透析室に来られたら、多分患者の半分は罹患し、スタッフも大半が犠牲になりかねない。拒絶できるのか?スタッフにも犠牲を求めるのか・

新型インフルが流行りだしたら、死亡時20億円程度の生命保険に数ヶ月だけでも入ろうかな・・・これが、私の新型インフル対策だとしたら悲しいな・・ 

 

夜空の星が今夜は綺麗だった。まだ風は冷たいが、熱い興奮を冷ますようで心地好かった。

 

読んでくれてどうもありがとう。