Welcome To The Heartland

Back To The Street ふろむ診療所

涙の再会

今夜勉強会から帰宅したら、母がしんみりと「今日は涙の再会だった・・・」と言う。母がみている「デイサービス」での出来事とは判ったが一体誰のことなのか?

実は要支援1の軽度の人(Kさん)が包括センターの紹介で今日施設体験見学に来ていたようだ。パーキンソン病はあるが認知症は軽度で、施設に来てから「どこに来たのか」に気付いたらしい。

 

彼女(Kさん)は僕が生まれる少し前、すなはち50年も前に僕の家で働いていた人だった。父も母もKさんも、そんなことはツユしらずに体験見学に来た場面で突然思い出したらしい。父の母はその頃脳卒中後遺症で車椅子生活をしていて、そのKさんが祖母の「お気に入り」で下の世話をお願いしていたらしい。嫁に来たばかりの母より、馴染んだKさんの世話を好んでいたという。きっと良い人だったのであろう。

そのKさんが紹介されてデイサービスにやって来たところが、50年前の思い出の家だった訳である。再会現場を見なかったが、複雑な想いだったかもしれない。20代だったあの頃とは違って身体も不自由となり、50年の月日の重さを隠すべくもない。永い時を越え、年老いた3人が馴染みの建物を改装した「デイサービス」で合い間見える。両親は管理者、Kさんは利用者・・・

お互い懐かしい話に辺りを憚ることなく泣き通してしまったそうだ。「大陸引揚者の再会の様だった」と母が恥ずかしそうに僕に語って聴かせるが、何となく想像できる。

Kさんは隣接する僕の実家の仏壇に手を合わせて帰ったらしいが、「また来ますよ・・」と最後は笑顔だったそうだ。今では70代のKさんの中に、20代のKさんの面影があったのであろう・・・

 

読んでくれてどうもありがとう。