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Back To The Street ふろむ診療所

助手席のイヤリング

先日の事、僕の車の助手席に「イアリング」が落ちているのに気付いた。高級そうには見えないし、片方だけ・・・ もちろん僕には女装の趣味は無い。

僕の車は若い女性が恐らく助手席に乗りたがるであろう二人乗り高級外車、誘った事は無いが誘えば簡単にOKが出るかもしれない。ただし、運転手の顔と体型から考えると、あえて誘わない方が賢明かもしれない。

 

このスポーツカーで時折看護師を乗せて往診にも出向くし、家族も当然乗せる。その日の数日前にも実際に往診をしていた。夢の中では若くて美しい女性を何度も乗せてドライブしたことがあるのだが、実際には家族とスタッフ以外にはここ数ヶ月乗せたことは・・・絶対に無い。だが、スタッフが勤務中にイヤリングをしてるのをみた事はない。だから、キット家族のものに違いない・・・ハズだ。

 

しかし、僕の胸は異様に高鳴るではないか・・・

この安っぽいイヤリング・・・妻がしているのを見た事は無い。買ってやったことも無い。他に男が出来てプレゼントに貰ったのか? 娘がイアリングをしてるのもいまだかつて見た事は無い。しかし、中学生なのでお洒落に興味が出てきている年頃だ。多分、たぶん妻か娘のイヤリングだろうが、全然探していた様子も無い。

どうしたものか? 

キリストにもブッダにもマホメットにもアマテラスにもショウコウにも誓って言うが、僕は浮気とは縁が無い男である。しかし、もしももしも誰かがイタズラで助手席にイヤリングを置いていたとしたら・・・ しかし、もし妻や娘が探しているとしたら・・・ どうしたものか?

 

先に妻に聞こうか? それとも娘に聞こうか? あるいは最近乗せたスタッフにまずは電話できいてみようか? どんどん僕の胸が高鳴る・・・

もしも妻や娘のイヤリングでなければ、妻からは永く解除されそうもない「浮気の嫌疑」をかけられ、思春期の娘からは「穢れたエロオヤジ」のレッテルが貼られることを覚悟しなければならない。でも僕は絶対に不倫などやってはいないのだ。

どっちに聞こう? 妻はリアクションが恐い、娘にそれとなく聞いてみよう・・・ 安そうなので娘の可能性が高い。でも娘がイヤリングを使用し始めているのを知るのも父親としては辛い。どっちも恐い、どうして助手席に落としてくれたのか?

 

結局、イヤリングは最初に訊いた娘のものだった。見れば見るほど安っぽくて、100円ショップで買えそうなものだったので、本人も失くしたことを気にしていなかったらしい。しかし、もし妻に先に訊いていたら「チョッとした修羅場」だったかもしれない。浮気調査員に備考される羽目になったかもしれない。

ホッとはしたものの、だんだん成長していく娘にドギマギしてしまっている気の弱い父親の姿がそこにあった・・・

 

読んでくれてどうもありがとう。