Welcome To The Heartland

Back To The Street ふろむ診療所

救急隊との関係

勤務医と開業医が争ってる場合じゃない・・・といいつつ、最近では「救急隊」までが救急医療の現場で苦しんでいるようで、安泰なのは特別会計特殊法人に寄生する「高給盗官僚」くらいのようです。高級じゃないくせに自分で高級と思ってることが浅ましい・・・と口に出しちゃ絶対批判できません。

 

さて、前回の記事でも登場しました救急車・・・。皆さんはどう利用されていますでしょうか? と申しましても医師の皆さん、という事です。

勤務医時代には、「貴重な症例を経験させてくれるエキサイチィングな瞬間・・・ウエルカム」という若い時代から、「有難く厄介事を運んでくるもの・・・ノーサンキュ」と感じる中年期になるまで、各自が感じる様々なイメージがあるでしょう。若いとサイレンに興奮して「さあ来い!」と思いますし、年取ると「また来たか?」と変わります。クダラナイ紹介状を持たせる開業医に対し「アホか?」と若いときは感じますし、年取ると、凄い紹介状を持たせる開業医に出くわして「この開業医はデキル」と敬服するようにもなります。

 

もちろん開業しますと、救急車で搬入をまつより搬送する機会が多くなります。頑張れば重症患者が集まりだし、救急搬送をする機会が増えてしまいますが、救急隊と話す機会も増えます。開業医にとって救急車は大切ですが、救急隊の皆さんとのコミュニケーションも大切です。やはり『あの開業医の依頼する患者は本物だから依頼に答えよう』となるようにしたいと思っています。

ここでの「本物」というのは、患者の疾患の種類と重篤度とその曜日や時間帯と住所などによって、依頼先の専門病院というか専門医を指定して救急依頼を行う・・・という事なんですが、勤務医の移動が激しいと案外簡単じゃありません。また、専門医もレベルが外科系では差が大きいし、内科系でも細分化されていますので日頃からこまめに周辺の連携先の専門医の情報を把握することを怠ってはいけません。

紹介先の専門医の技量や能力さらには態度が悪かったりすると紹介もとの開業医の評判に跳ね返ります。ちょうど、ホテルのコンシェルジュの紹介するお店が評判が悪いとホテルの評価自体が下がるのと一緒です。良き開業医として評価を受けるには良き勤務医を多く知ることが肝心です。

 

さらりと書きましたが、僕程度の開業医にはなかなか実行出来ないので単なる「目標」です。ですが、一つ実践している事があります・・・

 

僕は救急車を利用する時は、救急隊と出来るだけ患者の病態などを沢山話をするようにしています。遠距離搬送だと往復2時間以上の時間がありますので往路では「自分が想像する鑑別診断や診断根拠、特徴のある所見、モニタリング方法」などを会話します。復路では紹介先の専門医と会話した内容を元に「診断、今後の推測、治療方法」などを会話します。そして、肝心なことは「この患者を何故その病院に搬送しようと思ったのか?なぜ他の病院じゃダメだったのか?」を救急隊と話すことです。指導レベルでなくても会話レベルで良かろうと思います。

「ベッドサイドチィーチング」ならぬ「救急車内 現場検討・反省会」です。このような会話(指導)が開業医と救急隊の双方を育てます。多少の独善が当然ありますが、若い救急隊員は搬送する意義と根拠を学ぶ事に餓えています。教科書の勉強では不足な事は医師も看護師も救急隊も同じです。深夜の現場で判断できる救急隊に皆で育てていけば「テキトーに18ヶ所も電話せず、数ヶ所でビンゴ・・」になると感じます。

 

勝手なことを書きましたが、勤務医と開業医と救急隊は争ってばかりじゃ悲しすぎます。

 

読んでくれてどうもありがとう。