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Back To The Street ふろむ診療所

商売人の発想?

昨日のクリスマスに114人の患者を診察してパニック寸前だった事を書いた。当然ながら院内は混雑し、駐車場は満杯で止めるスペースが無い。僕の父親がロビーに居た知り合いの患者さんから「車が止められないから後で来る・・・」と聞いたとかで、母に「駐車場を広げないといかん・・」と進言していたようだ。

僕は9時半頃にボーっとしながら帰宅して遅い夕食をとりつつ母から父の「提案」を聞いたが、患者が帰らないように駐車場を広げよう・・と言うのは「商売人の発想」だと思った。僕の父は医者ではなく、小さな会社の社長だったり某業界の役員をずっとしていた・・・

父は「駐車場を広げればもっと患者さんが来れて沢山診察できて儲かるだろう。苦情も減って患者のためにもなる。車を止められないと患者さんは他へ行くぞ」と考えたのかもしれない。あくまで僕の想像だけど・・・。

 

コレには母も僕も全く賛成できない。114人も診察して、もっと患者が来れるようにしたら・・・まず、

 

僕は患者より先に身体を壊し、下手すると心筋梗塞脳梗塞になったり過労死する。

患者一人当たりの診療時間が減り、診察レベルが低下するので評判が落ちて患者が減る。

待ち時間が逆に増えて、患者から待ち時間に関するクレームが来るので不快な気持で働くことになる。

診察時間が減ると、必要な検査も減り収入も減り、ミスが増えるし、給与が下がり職員の確保が難しくなる。

患者とのコミュニケーション時間がへり、訴訟の誘因にもなる。

今どきの診療報酬で駐車場費用を回収できるメドは全く立たない。

関係ない近所のお店の客がどんどん無断駐車して不快指数が上がる。

 

と言う簡単に思いつく理由を父に話したら黙ってしまった。

 

経団連やオリックソ社のMなどは「医療で儲けよう儲けようと豚視眈々と狙っている」ようだが、開業医の場合にはある一定の患者数を超えると処理能力を超えてしまって結局は病院の評判を落とすであろう。工場やお店や貸し金なら沢山人を雇ってそいつらに働かせて上前をピンはねすれば社長や会長は無傷であるが、開業医の場合には職員よりも院長が最も苦しく、過労は過労死になるか評判悪化になろう・・・

患者が適正数、内科だと一日40~50人がベストと思うが、70人を超えてくると粗っぽい診療になって患者のためにも院長のためにもよろしくない。

 

と言いつつ今日も80人を超えたが、昨日の今日で「楽勝」だった。透析患者の回診を合わせると114人の診察数で昨日と同じであるが、不快指数は50くらいで快適だった・・・

駐車場を拡張するお金も無いが、これ以上広げて過労死するつもりも無い・・・

 

読んでくれてどうもありがとう。