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Back To The Street ふろむ診療所

介護の限界集落難民

天草の牛深市では市民病院の常勤医7人中 なんと4人が一斉退職する危機的状況に直面しているという。「経営方針」が市側と医師側で対立したようだが、あの北陸の聖地、舞鶴と同じ悲しき運命を辿るのであろうか? しかし、これは中央政府の生み出した地方の悲劇・・・地元自治体を責めるだけでは何も解決出来ないであろう。

 

同様の悲劇は、医師の介在しない「介護保険」の現場をも破綻させつつある。介護保険も報酬削減のあおりで現場職員の待遇は劣悪で、各地で職員確保が悩みの種である。フィリピンの出稼ぎ介護士も多分こんな田舎は避けると予測される。

かつては各種の補助金で潤っていた各地の「社会福祉協議会」も段々経営が難しくなり、在宅サービスなどの不採算部門を閉鎖せざるを得ない状況に追い込まれているが、田舎の介護施設は極めて限られ、「閉鎖=サービス消滅」という図式が簡単に成り立ってしまうのである。

 

介護保険制度においては、介護保険料を年金から天引きする関係上、自治体が各地域で介護サービスが適切に提供できるように努力すべきなのだが、「赤字で撤退したいが、撤退せずに継続を・・」と不採算に喘ぐ介護事業所に事業継続を県の介護保険課が強く依頼する始末である。国に上申しろ・・と県の担当者には申し上げたい。なんのための地方公務員か?

社協の中には何とか隣接のサービス提供者に事業譲渡して撤退を完遂するところもあるが、いわゆる「限界集落」においては民間の引き受けて手が現れるハズが無い。国の無策を地方のボランティアが被るしかなくなるのが悲しき現実である。

このことに関しては、小さな離島などでは「保険料は納めても介護サービスが存在しない」という明らかな矛盾さえ当初から存在していた。何と言う矛盾に満ちた制度設計なのであろう。厚労省官僚は本当に東大を優秀な成績で卒業したのか? まさか二流大学じゃあるまい・・

 

こうして過疎地は益々不便になり、過疎化スパイラルは止まらずに進行し、地方は疲弊し、国土は廃れ、国力は低下し、国民の夢は潰える・・・なんと悲しき「美しい国ニッポン」なのであろうか?

 

そういう当院も介護部門の不採算に直面しているが、イザとなれば撤退・・という院長の腹は出ている、じゃなくて 決まっている。

 

読んでくれてどうもありがとう。