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Back To The Street ふろむ診療所

ゴーグルの件

昨日、hiroshi A さんから「ゴーグル」の件を質問頂きました。コメント欄で一応お答えしましたが、記事にしときますね。

 

まず、基本的な考えとしましては、新型インフルエンザ感染患者と密接に接触機会が無いであろう(一般人の)場合には、良質のゴーグルは不要と思います。欲しいなら、眼鏡スタイルの簡易な保護具で良いと思います。

 

もし、感染患者と密接な接触の機会が避けられない仕事ならば、テレビドラマにもあったようなゴーグルが欲しいところですが、空気感染を完全に防ぐゴーグルはなさそうですし、眼鏡使用者には無理ですし、顔面への飛沫が気持ち悪いですね。それで、当院では以下の様な準備をしました。

 

まず、【患者に直面する医師と看護師】用・・・ゴーグルと顔面全体を覆う透明シールド一体型保護具。一式 5,000円程度で洗浄して再使用可能、眼鏡併用可能。これに使い捨て頭髪キャップ(20円程度)と、3M社のN95マスクを併用。白衣の上には、大腸検査の時などに使用する使い捨て保護ガウン。(ドラマで着ていた白い全身防護服でも1,500円程度ですね。)

次に、【受付や接触距離の近くない看護師】用・・・N95またはサージカルマスクと眼鏡スタイルの保護具の組み合わせ。または、サージカルマスクと顔面シールド一体型の保護具(200円程度、数回で使い捨て)を予定しています。

これらは、患者との接触回数や距離などで使い分けを考えていますが、当然ながら医師である僕のが最も厳重です。僕が死んだら職員も困りますから・・・

 

ゴーグル&N95マスクではなく、顔面全体を覆う透明シールド&サージカルマスクの組み合わせの方が、長い時間の使用が楽だと思いますし、飛沫感染には強いと思われます。上の写真の様に周囲がキチンとは覆われていませんが、似たような雰囲気ではあります。命の価値に比べれば案外安いので、全職員が1~2週間は耐えられるように準備しました。

 

テレビドラマや感染症指定病院の医師の様に本格的な装備は自前の予算では難しいですが、通常診療の継続も大切、職員の健康も大切、自分や家族も大切です。今のところ、院内では僕がドンドン注文するのを職員は興味深く眺めていますが、だんだんと全職員の感染防御知識が深まれば職員の安全性も高まるかと思っています。

タミフルリレンザの備蓄を含め、このような感染防護具の院内備蓄費用は、忘年会をしない、無駄使いをしない、などの涙ぐましい経費削減で充てていますが、職員は自分の家族分まであるのかな?と、少し心配のようです。一応、職員の家族用にも少しは回せるように努力しています。

 

しかしながら、強毒性の新型インフルエンザのパンデミック期には、当院のような弱小最前線診療所では早晩、診療困難になると思います。最良の方法は、寒くても「外で診療」することです。テントを学校に借りなきゃいかんですね。それで「寒い」と文句を言う我が儘な患者は診てあげません。

でも、どんなに大変な状況であっても、医者叩きに必死なマスコミ関係者と厚労省財務省関係者、その他の医療費削減論者(経団連とか経済財政諮問会議とか中医協支払い側委員など)は、頼まれても診療拒否をしようと考えています。どうせ、あいつら 田舎には住んでいないでしょうが・・・

 

以上、ゴーグル等の保護具に関して、一般診療所の対応の一例をご紹介させて頂きました。hiroshi A さん、参考になったでしょうか?

 

読んでくれてどうもありがとう