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Back To The Street ふろむ診療所

今から深夜透析ですか?

今は21時半過ぎ、患者さんにお電話を頂きました。昨日も時間外診療を二名しましたが、今宵はちょっと遅めですね。

4月からは「時間外加算」が廃止され、「診療所の夜間診療」という新しい点数に変わるそうですね。当院の現在の診療時間では土曜の12時~16時が該当し、来院する患者は誰でも全て算定可能らしいので、収入アップになるかも?と、秘かに喜んでいます。

 

さて、マスコミが時間外をしないと叩きたがる診療所もしばしば行う時間外診療、結構大変です。今夜は21時半のスタートで、深夜の【緊急透析】です。

 

電話の主は巨漢といえる体重で、透析間の体重増加量も他の患者さんの二倍は普通ですが、しばしば肺水腫で窒息寸前となり、死なないためには緊急透析を要します。家庭の事情で入院透析が患者には困難?なため、年に数回は日曜とか深夜とかに透析しないと死にそうになります。

「明日の朝までは持ちそうも無い、苦しいから今から透析してくれ・・」との訴えですから、職員二名と僕の三人で深夜透析です。今宵は我々が貴方の命を救いますが、お願いですから繰り返さないで下さい。

 

しかし透析現場には何度「指導」しても受容が難しい患者さんも他にも確かに数名居られます。周囲の医療者が必至に支えれば人間は簡単には死なないのでしょうが、何度も同じ方が同じことを繰り返しますと、正直なところ「もっと何とかならんのか? しっかりしてくれよ・・」と言いたくもなります。

そんな悲痛な願いを聞いてくれないのも先刻承知なので、言うだけ自分の不幸な運命が奴隷の様に感じられ悲しさが増すので言わないことにしています。でも、貴方のために何人の医師や看護師が家庭を犠牲にして賢明に努力しているかは是非理解して欲しいし、【不摂生による緊急透析】は二度と繰り返して欲しくはありません。でも恐らく無理だろうと・・・

あなたには住まいも、生活費も、医療費も負担が無いのでしょうが、深夜に透析を繰り返すのはタダではないのです。僅かな年金や収入から保険料や医療費を払えば、生活に当てられるお金が逆に遥かに少なくなる方も凄く多いです。

 

患者が窒息しかかって苦しんでいれば、本能的に助けるのが医師や看護婦ではありますが、もしも【新型インフルエンザ感染者】だとしたら、僕らも自分の命がやはり大切です。その際は、このまま政府が用意するはずの大病院に送りますが、そんな大病院を政府が準備できなければ、あなたには諦めてもらって医師をイジメまくった政府を恨んでもらうことになるかもしれません。

そんな日が近く本当に来るかもしれませんので、一週間くらいは透析しなくても死なないような体調管理を全ての透析患者さんに今からお願いしたいと思います。

 

さあ、とりあえず今宵は貴方の命を救いましょう・・・

 

読んでくれてどうもありがとう