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Back To The Street ふろむ診療所

お薬外来

昨年、近所の公立病院が民営化されて、経営努力の一環として午後の診療が開始された。その案内パンフに「お薬のみも可です」とした記載があり、当院に紹介依頼目的で訪問された事務長に『この記載はいかんでしょう? 書かない方が無難です』と教えてあげたが、「お薬のみ希望」の方は実際におられるのも確かだ。

どうしても本人が来院できなくて代わりの人に「切らしてはいけない薬」をあげることは【人命を人質に取られている】ようで断りきれない。同様に、どうしても5分しか院内に滞在出来る時間的余裕が無いような不届きな患者もいる。この場合も「不要な薬」を処方していないので人命が人質にされるので断りきれないことが実際にある。

 

でも「お薬のみ」で帰ろうとするのを医師の責任にされても困る。直ぐ帰らないと困る・・、急いでる・・と言われても他の人を飛び越して先に診察などできないし、すれば必ず苦情が来る。「薬が切れて死んだらどうする?」とか駄々をこねる餓鬼みたいな患者には正直閉口してしまう。

しかし、今回の原課長の言葉で当院では4月以降の一切の「お薬のみ」を断ることにした。『苦情は厚労省に言ってくれ』と厚労省の電話番号も掲示板に張り出すことにした。

 

いきなりでは無理なので、「お薬のみ」を希望する人には「一日分のみ」しか処方せず、「明日また来てね・・」と言うようにしたい。そこで、ここ数日は実験的に「薬だけは絶対ダメ」と強調して強制的に診察を「五分以上」受けさせるようにした。待ち時間は相当長いが・・・

 

数名が頑なに「薬だけ」を希望したので、『診察受けないなら当院へは二度と来るな、他へ行け・・』と、はっきり堂々と伝えた。忙しすぎて身体を壊したり、五分以内で外来管理加算を取れなくなるよりマシだろう。「医師の言うことを素直に聞けない我が儘な患者は当院へは来なくて結構です・・」という開き直りで随分と気持ちが楽になった。

 

中年ヤンキー様の大きな態度の団塊世代の患者達が「二度と来なくて結構」と言う言葉に弱いことに気付いた。今まで患者の言うなりに薬を出したり、必要な検査や薬を「拒否」されたりと、『どっちが医者か?』という困惑する場面もあったが、これを機会に僕は医師の復権を図ることにした。

『しばらく待てない患者は他へ行け・・ イヤなら来るな、代わりは幾らでも来る・・ 他の患者を待たせなくなるので来なくて結構・・』 の精神である。

 

そんな訳で、ここ数日の実験では「お願いします、ここで今後も診察してください」という患者の態度が良く判るようになって、『これで良いんじゃない?』と気持ちが随分楽になった。

媚びる様に患者様なんて呼ばずに、「診察ご希望の方はお並びください」と堂々と言えるようになって、今回の原課長の指導には凄く感謝している今日この頃である・・・

 

読んでくれてどうもありがとう