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Back To The Street ふろむ診療所

真実がしりたいだけって本当?

今日の「割り箸事件」の判決のニュースが流れるかな?とTVを観てましたが、気が付きませんでした。しかし、NHKの9時のニュースと10時からの「ガイヤの夜明け」では、【訴訟を恐れる医師達】という報道がなされていました。『これが医師達の本音です・・』とか、『産科が減ったのは激務と訴訟増加・・』といった感じで、マスコミも【訴訟】が最大の問題だと気付いてはいるようです。

でも、『医師が反省と謝罪をしてくれれば、訴訟なんてしない・・』という一方のコメントを垂れ流すだけでは何も解決しないでしょう。

『真実が知りたいだけ、謝罪してくれれば・・』といわれても、「謝罪の後に賠償」が必ずセットに付いて来る現状を変えなければ、一切何も変わらないと思う。

 

訴訟されただけで、永年苦労して築き上げた全ての信頼と人格が否定される。たとえ無罪判決でも生涯消えぬ傷を負ってしまう。それに加えて自身の生涯賃金を超えるような賠償金・・・ これでは、萎縮医療は全然減らないであろう。ひいては医療崩壊が続くだけだ・・・

謝罪すれば賠償責任は個人から切り離す・・とか、賠償額の上限を相当低く抑える・・、とかしないと国の構築したシステム異常が根本に横たわる現状では、医師の逃散と医療崩壊は止まりはしないだろう。

 

今夜も僕は「時間外診療」を行ったが、一人で夜間に診療することは少々恐怖である。こっちは一人、相手は二人・・・ 何が有っても負けそう。相手を善人だと信じて時間外診療を行っても、善人じゃなかったら僕の人生は終わるかもしれない。

世の中には一般常識では理解不可能な行動を平気で取る人が僅かだが混ざっている。ソウルの南大門火災にしても、誰も予想もしない事だが、どんなに警備していても起こってしまうのである。

どんなに注意していても医療事故は稀に生じる。どんなに注意していても、悪人による殺傷事件は稀に生じる。どんなに製造過程を注意していても故意の毒薬混入は稀に生じる。

毒薬混入や放火事件や殺人事件と同じように医療事故を「個人の重大責任」として殺人と同列に扱おうと一例でもする現状がなくならない限り、日本の医療崩壊は止まらずに、WTCや南大門の様に無残に崩れ落ちるのではないか?

 

医療訴訟が崩壊の主因・・と気がついたのなら、どうしたら、「訴訟や個人賠償」が無くせるかを早急にマスコミは論じて欲しい。

 

読んでくれてどうもありがとう