Welcome To The Heartland

Back To The Street ふろむ診療所

目下の悩み(五分と時間外)

イタリア逃避行から帰ってまいりました。日本は相変わらず弛んでますね。道路道路で、どういつもこいつも道路が出来れば日本は幸福と信じて疑わないような頭脳明晰な代議や参議の皆々様・・・

こうして現実の世界に戻って参りますと、悩みは医療問題へと向います。診療報酬の問題だけならいいですが、先日の中医協の答申には「医療の流儀」にまで大きな影響が及ぶのに、議論も何も無いままに進んでしまって困ったものです。

 

我が家の庭の梅が綺麗に咲いていることが慰めです・・・

 

<五分ルール>

これまでは、いかに待ち時間を少なくするかを考えてきました。そのためには、混雑時には診療を急ぎ、洗練された診療スタイルを磨き、知識と意識を集中させ、最短時間で最良の結果を生み出す努力をすることが臨床医の有るべきベストの姿だと信じてきました。

経験と工夫が慢性疾患の患者管理を安定させ、結果として再診時に問題点が少なくなり、診察に要する時間を短く出来、待ち時間の短縮と不要な検査の排除と受診時のストレス軽減が可能となってきました。

そうすることにより、地域における診療に対する評価が向上し、受診者数が伸び、更なる混雑を軽減するために弛まぬ努力が医師本人に要求されて研鑽を自発的に行ってきました。

ところが・・・

五分ルールによって、ノンビリ診察が必要になり、待たせて混雑させ、不要な検査を考え、不安定な管理が時間を増やし好都合となり・・・ なんか逆の様な気がします。

我々は、患者が待合室に居る間に看護師などから情報を得、診察室に入ってくる足取りや顔付き、息づかいや視線、さらには服装などからも診察情報を得ているわけです。最初の一瞥で相当の情報が得られます。瞬時に当日の状況を見分ける能力を磨くために研鑽してきているわけです。

また、医師以外の能力を活用して、診察事前情報を最大限に得るようにしているわけです。問診も診療も優秀なスタッフが医師に合う前に開始されている訳です。

これらの診療技術に対する評価などが無くなってしまった気がします・・・ 

ヤブ医者がノロノロ診察して不手際で管理不充分になるほうが時間がかかって報酬が増えてしまう・・・面白いが不愉快。

 

<時間外加算>

週休二日の世間の常識とはかけ離れた医療の世界。週40時間とは無関係ながら、18時以降や土曜の12時以降は時間外500円増しになった。昨日の土曜も19時過ぎまで時間外診療をした開業医だが、ふだんから土曜は午後もやっている。しかし、昨日からは患者さんに「4月から土曜午後は高くなるので平日においで・・。土曜の午前に来ると五分以内になるからダメだよ・・」との説明を開始した。

反応から察すると、結果的に土曜の12時以降も平日の6時少し過ぎも患者は減ると思う。そこで、当院では土曜の午後の診療時間を逆に短くすることにした。

厚労省の思惑と真逆の方針になるが、需要が減るのにあけておくより、錆付いてきた知識を「講演会や研究会」に出ることで補いたいと思う。平日の18時も少し逆に早める日も1~2日作って「勉強会参加」を増やそうかと思う。

時間外加算が患者にとって不利益になるとは厚労省も知ってての策だろうが、当方にとっては勉強時間を増やす契機になったようで皮肉な結果・・・面白い話だが不愉快。

 

まだまだ診療に関する悩みは尽きないが、今回はここまで

 

読んでくれてどうもありがとう