Welcome To The Heartland

Back To The Street ふろむ診療所

患者を断わりきれず・・

あ~ 久々に日付が変わっての帰宅となった。

無論、3人ほど隠している愛人宅にしけこんでいたのではない。個室ビデオで無修正DVDを楽しんでいたのでもない。風俗店で泡だらけの湯船に興奮しながら浸かっていたのでもない。零細診療所ながら僕はちゃんと患者を診療していたのだ、新患を・・・

 

金曜の夜は普通22時40分頃までが仕事である。夜間透析の回収時間が22時過ぎに立て込むのでスタッフも僕も暇ではない。そこへ診察依頼の電話・・・ 

他の病院に通院中だが夜になって具合が悪く、かかりつけ医から「今度また調子が悪くなったらmurajun診療所へ行きなさい」と言われていたようで、それが生憎 この夜の忙しい時間帯に重なったのである。今日は聖地「福島県での拒否」問題が執拗に報道されていたので、「たらいまわし」と明日の新聞を賑やかすのも癪なので簡単に「どうぞ いらっしゃい」と受けてしまった。

 

幸か不幸か、うら若きスタイル抜群の美女が患者さんだった。お母さんもご一緒・・・動悸がしてるので、失礼して手際よく片手でブラのホックを外して心電図をとり、心エコー図検査もさせていただいて診察開始。僕も少し動悸がした・・・

診断の印象では「時間がかかりそう・・、多分1~2時間はかかりそう」 となると別の問題が生じる。そう、看護師問題が・・

診療自体は僕一人でもなんとかなるかもしれないが急変も怖い、なにしろ新患であるし・・・

しかし、それより中年医師が深夜にうら若き美女の胸を執拗に露わにして聴診器あてたり心電図とったり・・・それも母親の目の前で。下手すると、自衛隊のようにセクハラで訴えられて医師生命も終了する危険性も無きにしも非ず。

 

「ごめん、ちょっと残ってください・・」と幼子を家に残した看護師に居残りを懇願して診療を続けた。

深夜12時を目前にしても完全には落ち着かず、ほどほどの所で「あとはたぶん大丈夫だから、帰宅して調子が悪ければ明日出直してください」と帰宅を促した。突然看護師を午前様にするわけにもいかない。看護師の夫から不倫疑惑の眼を向けられても困るから・・・

でも、厄介な危なげな患者でなくて、性格のよさそうな母子だったので助かった。警備員も居ないし、偽装強盗であれば僕は死んでたかもしれない・・

 

でもね~ なんで「救急病院に行きなさい」と言わなかったのか? かかりつけ医も僕も・・・ 僕の場合は聖地「福島県」の影響が間違いなくある。

82歳の痙攣・嘔吐・意識障害なんて 完全に「超危険レベル」の新患である。満床ではなく、どう考えても「自分の病院では無理だから他所へ・・」と思いながら「受け入れ困難」を表明しているのである。単に「訴訟が怖い」のである・・・

東京都の件も同様、なぜか誰も言わないが「訴訟が怖い」だけなのである。これは「モラルの問題」ではなくて、単に人間の「防衛本能」が働いているだけである。自称ジャーナリストたちは「軽症と誤解して断った・・」と書いているが、そんなことはない。「超重症と直感して自分の技量を超えて無理と判断して断った・・」と僕は感じる。話を少し聞けば墨東病院杏林大学や今回の福島県のケースが超重症だとすぐに感じたはずである。当直が形成外科とか泌尿器科とか研修医とかでは無理と感じたはずである。

どうみても「訴訟の弊害」が医療崩壊の最大の原因であるのに、どうして皆それを言わないのであろうか? 再生させたいなら「電話の内容で超重症だと感じ、助からない時の訴訟が怖かったから断った」と記者会見で正直に述べるべきである。でないと、医療再生なんて絶対に無理だ。

 

近医からの(たらい回し的な)ご紹介に断りきれず夜間の新患を受けたが、下手すると患者や職員家族からセクハラなどで訴えられるところだった・・

 

読んでくれてどうもありがとう