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Back To The Street ふろむ診療所

成人の日に想う・・

今日は成人の日、なんとなく乱痴気騒ぎ・暴力団類似行為の報道が少ないような気がするが、模倣防止目的の報道規制なのか・・? 楽天のマー君、真面目に成人式に出席してエライと思う。

僕は試験を口実に帰省せず、成人式には出席しなかった。中学から進学校に進んだ関係で、地元の友人とは疎遠になっており、また当時は父親が教育委員をしていたので来賓で顔を合わすのが恥ずかしくて避けてしまったかもしれない。今思えば、父親孝行に出席すれば良かった・・・

 

先日予告したように、いま「源氏物語」と「薔薇の名前」を併行して読み進めている。源氏は1000年前、薔薇は700年前を舞台にした作品だ。どちらにも思慮に富み、魅惑的な人々が沢山登場する。現代小説でもそうだ、人格的にも優れた人々が沢山登場する。そして、フィクション、ノンフィクションを問わず、僕が書物や映画や作品を目にする頃には殆どの人々は既にこの世にいない。どんなスターも、どんな偉人も王様にも死は公平に訪れる。我々医師も、その死の前の時間を、出来る限るよりよきものとして延ばすお手伝いをしているに過ぎない。

人生は儚い。まだ幼さの残る若々しい新成人達を見るにつけ、自分の人生を有意義に精一杯生きて欲しいと願う・・・そういった年齢に僕も達してしまったようだ。

最近、自分が20歳の頃の写真と最近の写真を見比べたことがあった。なんという違い・・・自分でも同一人物とは判断できない。僕自身は相当活動的な青春時代を過ごしてきたつもりだが、月日の流れは残酷である。

 

世間では三連休、だけど僕は今日も院内で仕事だった。そして少し暗い気持ちで今を迎えている。

ここ一か月余りのうちに、定期受診をして頂いていた患者さんが3人もたて続けに急変された。いずれも80歳前後の男性で、心臓疾患を持ってはおられたが非常に安定した通院状況だった。TV鑑賞中の脳梗塞、就寝中の脳梗塞、入浴中の突然死・・・ いずれも、前日や当日に診察して『まったくどうもなくて快調ですよ・・』とニコヤカに帰宅された患者さんだった。心房細動でもなく、弁膜症でもなく、心室瘤の形成もなく、糖尿病もない・・・ 通常検査や自覚症状からだけでは急変は予測できないことを改めて痛感した。曲がりなりにも循環器専門医なのであるが・・・

 

数多くの小説などに触れてきたが、「人生とは儚い」とつくづく感じる。100歳以上生きれる人間は少なく、思い通りの人生を50年間も過ごせる人間は更に少ない。性的に輝ける?時間はもっと短く、時間がもたらす肌の変化や容貌の衰えは残酷なものかもしれない。

成人式を迎えた頃はやっぱり「しあわせな季節」だったと想う。子供達も数年後にはそんな時期を迎えるのであろうが、そんな託す気持ちになっている今の季節は、「夏の終り」なのだろうか「秋の始まり」なのだろうか?

老眼鏡をかけながら、小説の続きを楽しむことにしよう。

 

読んでくれてどうもありがとう