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Back To The Street ふろむ診療所

警察から電話です・・

『警察から電話です』と事務嬢に言われドキッと震える。さては、あれがバレタのかな? それとも、昔のあれが・・・?

と云うほどやましい過去など持っていないつもりなのでビクつく必要はないのだが、警察からの電話にはいつも睾丸が縮み上がってなかなか呼んでも降りてこない。女性にはワカルマイ・・・

警察からの電話は当院にも時々かかってくる。将来のことがあるのでにこやかに対応するようにしている。

 

その中で最近一番多くなったのが、「おたくへ通院中の患者@@@を逮捕しました。薬を飲んでいるとのことで、いまからうかがいますが、薬を出してもらえますか?」という内容だ。さすがに、「院長、あんたを逮捕する・・」とまでは言われたことはない。

多くの場合、患者の名前を聞くと「さもありなん」と頷いてしまう。ほとんどが、ドメスティック・バイオレンス:DV である。不思議なことに、やった方もやられた方も双方が患者として通院している場合が多い。普段は一見仲良く一緒に時間を過ごすのであろうが、こじれると執拗に暴力へ変貌するのであろう。興味がなかったり疎遠だったりすると暴力の発生する余地もない。暴力と溺愛は表裏一体・・・暴力団の男女関係に似たものであろう。

 

であるから、僕も診察中に女性を裸にして良く観察すると痣や傷をよく見かける。相手も性格まで知っているので「ひどいな~ どうにかならんか」と思うし、「早く逃げたり別れればいいのに」と思ったりするが、暴力や恨みが当方に向かう心配もあって、小心者の僕は積極的な関与をしづらいので困ってしまう。

時々は、性格異常だけでなく、知的レベルの問題や認知症の関与もあったりで、また体調不良からの精神的不安定さも否定できず難しい。中には本物のやくざ者も含まれるので厄介だ。そして、「そろそろエスカレートしてやばそうだ」と思った頃に案の定 警察からの電話が入るのである。ホントに世の中には様々な夫婦やカップルがいる・・・医者は病気だけ見ていたいのだが。

小児科などでは初診時に受傷ケースが多いだろうと思うが、内科では数年間も通院中のユックリ慢性反復性バイオレンスの症例が少なくない。被害者も加害者も永年の通院患者・・・どっちの味方にたったものか、正直悩まされるケースもある。

 

警察からの電話には、「お宅へ通院中の患者@@@が死亡しているのが発見されました」とか、「先生のマンションから無修正アダルトビデオが発見されました」とか、「先生が痴漢したと通報がありました」とか「聴診器を裸の胸に当てられたと通報がありました」とか色々想定されて毎度ドキドキしながら受話器を受け取るのであるが、あんまり気持がいい電話はかかってこない。当り前か・・・

「あんたを業務上過失致死罪で逮捕する・・」という電話には一生 出たくないなあ・・・

 

読んでくれてどうもありがとう