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Back To The Street ふろむ診療所

【 パンデミック : 追跡者 】

待ち焦がれていた本が届いた。

『先生、やっと届きましたね・・』と昼休みに言った事務嬢が、夕方帰宅時に『もう読み終わるようですね』という位にあっと言う間に読み終えてしまった。それくらい面白かった・・・

  

パンデミック】という本は、いわゆるSARSやH5N1型鳥インフルエンザの「パンデミック」を扱った本であるが、2003年2月に始まる物語は、この第1巻の第3章で2009年5月まで進む云わば近未来小説である。主人公は北海道の大学でウイルス学の権威でもある小児科医で、小樽保健所長を先頃退職された外岡立人(医師)氏の分身かもしれない。

ドイツ留学経験やウェブ上での感染情報提供や公衆衛生的視点など、かなり著者のキャリアと重なるのではないか? 後に妻となる美しい女性が物語に彩りを添え、なかなか魅惑的な場面も登場して、普段は硬いイメージの外岡先生の隠された内面を見る思いがした。相当熱い感情を秘めた主人公、その女性もまた先生の奥さんがモデルなのであろうか?

http://homepage3.nifty.com/sank/jyouhou/BIRDFLU/index2.html 

何度か先生のHPをご紹介したことがあるが、HP内で時折先生が苦悩を吐露される場面を見かけることがある。この小説内でも同じ雰囲気を感じ、先生のHPも小説も本気なんだなぁと、外岡ファンの一人として『ガンバレ 外岡先生・・』と応援したくなる。

皆さんもぜひ小説【パンデミック】を読んでみて欲しい。知り過ぎた医師としての苦悩と熱情がうまく描けているお勧めの本である。

 

小説は第3巻まで続くようであり続編の刊行が待ち遠しいが、非常に多忙に活動されながらの並行作業であり、かつ事態は常に流動的に変化を見せている「パンデミック予想」であるから、書きすすめる構想も様々な影響に左右されていることであろう。とりわけ、作品中にも登場するが、厚労省などの権威筋やマスコミ対応などでのご苦労は想像に難くない。

これまでの内容は非常に面白い仕上がりになっているだけに、無理せず、身体を大事にしながら、小説上でも「パンデミックへの挑戦」を続けて頂きたい。

惜しむらくは、出版社が小さいからか、誤植があったり、改行や段落に関してなどのプロのアドバイスが少なかった様子だ。現役医師であるからプロ作家の仕上がりと同一に論じるのは申し訳ないが、内容に関しては僕の太鼓判を押したい。

 

凄く待ち遠しい・・・・

それは本の続編のことであって、「パンデミック」は来て欲しくないけど・・

 

読んでくれてどうもありがとう