Welcome To The Heartland

Back To The Street ふろむ診療所

蝉の声を聞きながら・・・

今日は今のところ暇です。多分明日も暇だと思います。でも、いつもと同じように診療所に来て、いつもと同じように診察室に居て、いつもと同じように妄想やら幻想に魂をもてあそばれています。

いつもと同じように働いてくれている看護師さん達や介護スタッフが、『先生、あそこの駅前の眼科、7連休みたいですよ・・』とか、『裁判所の横の内科も昨日から4連休らしいですよ・・』とか、恨めしそうに僕に苦情?を言うのであるが、確かに初盆などで出勤できないスタッフのシワ寄せで更にタイトな勤務状況に陥っているスタッフは気の毒だ。何で忙しい逃げ場のない科を選んだのだろう? 開業医も色々だ・・・

 

「そやね、うちの経営が傾いてもいいなら10連休にしてもOKなんだけど・・・」と僕が言うと、

『それはダメです、先生にはまだ10年間はバリバリ働いてもらわないと我々スタッフが困ります・・』と返してきた。

困るのは雇われるスタッフばかりではなく、借金返済のため、覚醒剤漬けならぬ借金漬けに身体機能がボロボロとなっている貧相な開業医の方であり、倒れても潰れても他へ移動することなど出来ない相談である。

 

覚せい剤中毒からはなかなか脱却できないというが、借金漬けからはそれ以上に脱却できない。覚せい剤は逃亡して抜けばいいが、借金は逃亡すれば債権者が地の果てまで追って来て借金は雪だるま式に膨らむばかり。また覚せい剤と違って、本人の周囲の家族や保証人にも追手が迫る。

安易に多額の借金を抱えてこの時代に開業医になるものではない・・・

とはいえ、なってしまったものは今更しょうがない。

 

最近、家の周りで魚釣りをしている20代の若者が増えていて少々悩ましい。別に何も危害を加えられるわけでもなく被害もないのではあるが、こうも入れ替わり立ち替わり見も知らない少し遠くから車でやってくるフリーター風・失業者風の若者達が夜23時頃帰宅する頃まで暗闇の中で釣りをしている姿が何とも奇妙である。

この現象は昨秋のリーマンショックの頃から、あるいはマンガ総理が誕生したあたりから出現し今も継続しているが、職を失い川魚を釣って食べて暮らそうというのか? それとも、遊びに行く金もなくタダで魚を釣って一日中暇つぶしをしようとしているのか? 15人ほど仲間がいると思うが、毎日朝から深夜まで1~5人が静かに釣り糸を垂れている。

かつては徒歩圏内の子供しか釣りをしていなかったが、今では見知らぬ若者が車で来るので、釣りをしながら「M医師の実家の莫大なる金銀財宝」を物色されているようで怖い。

本当に金銀財宝があればいいが、押し入ってきたときに「くそ、何にも財宝がないぜ」と逆切れされ殺されそうで・・・ 

 

まあしかし、僕も子供の頃はよく家のなかから横を流れる堀に釣り糸を垂れていたものだが、あんなに暇じゃないと出来ない遊びはなかろう・・・ どうしてそんなにヒマなのか?

 

今日は ワシワシ ・ ジージー ・ ガシャガシャ と、診療所の庭の木で蝉がうるさいほど鳴いている。毎日鳴いてはいるのだが、今日は暇なので(いま、院内には透析患者の他には点滴中の患者が一人だけ)窓を開け放って過ごしているからだろう。うるさいが、心地よいうるささで、ついウトウトしてしまいそうな感じである。

今日も明日も開店休業状態なので昼間っから本が沢山読めそうで嬉しい。

 

読んでくれてどうもありがとう