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Back To The Street ふろむ診療所

丁寧に診る

二年毎の診療報酬に関して、この10年間は毎回マイナス改定ばかり続いたため不安な気持ちが湧き、ブログにもシンボル的な項目を取り上げて批判する記事を一応皮肉りながら書いてきた。

収入減は確かに辛い。しかしそれは縁あって働いてくれる人々への給与や待遇を経営者として維持改善できるかを悩むからというのが主な理由である。純粋に医師としては、地域の人々や自分自身・親類縁者にとっても医療費が下がることは実は良きことだと素直に僕は思う。

悪名高き「五分間ルール」や「地域貢献加算」や「明細書発行」に関しても、『こいつら意地悪やなァ・・ ストレートな単細胞だなァ・・ 役人のクセやなァ・・』とかなんとか愚痴りながらも、まあ少しは理解してあげようか・・・と思わなくはない。

 

しかしながら、実は毎度この時期になると妙に気持ちが改まるのでまんざら嫌いな訳でもない。言うなれば開業医にとっての正月の様なものと受け止め、新たな気持ちで働く覚悟を決める改定後の4月でもある。

 

今年の4月は当地の基幹病院で医師不足どころか医師過剰の大規模な人事異動があっていて、周辺の開業医に少なからず影響が及ぶと思われる。当然ながら僕の所へも非常に大きな影響が懸念され、知人の多くから「お前のところ大丈夫か? ひょっとして危なくない?」と声をかけて頂く状況が生じている。それもあって3月は少々暗かった・・ それゆえ「命の洗濯の旅」にフラリと旅だった・・・

しかし、今はもう大丈夫・・・ 懸念は払拭された・・・

 

正月の様なこの4月、僕の元旦の計は・・・「丁寧に診る」と言うことだった。

当然のことだが、忙しさに忘れがちになる基本中の基本である。幸いにも忙しい日々を送っているが、開業医にとって院長自身の魅力が失われては患者にとっての存在価値は希薄になるのだから、僕自身が「変わらぬ評価を得続けるために変わり続ける」努力を怠たらない様に・・・ それが「丁寧に診る」と言うことだと思う。

 

国家試験に合格して新しく医籍に登録される若い人々もこのブログを読んでくれてるかもしれない。医者は一人ひとりの患者さんを丁寧に診ることが自分自身の喜びにもなるという素晴らしい職業なのだから、たとえ幾つになっても初心を忘れず、挫けそうになっても凹まされても、前向きに日々コツコツと目の前の患者さんの悩みや痛みを取り去る手伝いをしていこう・・・と中年医師もいつも思ってるんだ。

 

ここ最近、院長が相当前向きに変わる努力をしている事にスタッフも感付いているかもしれない。

診療報酬マイナス改定や周辺の医療情勢の激変が当院にこれまでも「良い影響」を与えてきた。

「ピンチはチャンス」・・・開業医が勤務医と違って面白いのは、変革や創意工夫を自分勝手に今すぐ始められることだと思う。誰にも文句を言わせず改革を始める・・・ 改革が成功するか成功しないかは運もあろうし才覚にもよろうが、とにかく患者本位の改革をしていくことは案外と面白いものである。

 

なりたてホヤホヤの医師諸君、読んでくれてどうもありがとう