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哀しき【天才少女】

数日前に秋田県の女子中学が「ネット丸写し」で数々の権威ある賞を20回以上も受賞していたと書いてあった。

その「ネット丸写し」が既に権威ある賞を受賞していないとしたなら、彼女の「良き作品を選ぶ能力」は素晴らしいと言わざるを得ない。もし、既に権威ある賞を受賞した作品を「丸写し」したなら審査員は何をやっていたのか?とも感じる。しかし、彼女はどんな盗作作品を応募していたのであろうか? なにしろ、20回以上の受賞・・・興味があった。

 

今回の受賞の中に、有名な詩人「北原白秋」を称える「白秋祭献詩」で昨年の最高賞(文部科学大臣賞)と今年の第2位(県知事賞)の連続受賞が含まれていて、その盗作と原作を読むことが出来た。ちなみに、原作の作者の性別・年齢・受賞歴などは全く知らない。

 

文部大臣賞を受賞した中学二年生の盗作】

  「葡萄」

一粒の葡萄が私の喉を通過してゆく

嗚呼、季節の間の匂いだ

滲んでいく夏と浮かび上がる秋の匂いだ

艶やかな甘酸っぱさに

わたしは秋の切なさを感じた気がした

 

そしてわたしは透き通る緑に

つるりとした夏を見た気がした

 

(甘いだけの果実じゃないのです)

 

そう、

 

甘いだけの感傷はないのだ

 

私は葡萄の甘酸っぱさを

壊さぬようにするりと飲みこんだ

 

【原作のネット投稿詩】

  「葡萄」

一粒の葡萄が私の喉を通過してゆく

ー嗚呼、初夏の匂いだ

艶やかな甘酸っぱさに

私は既視感を覚えた

ーそう、この味はあの時の視線

そして私は透き通る緑色に

くすんだ運命論をみた

(甘いだけの果実はないのです)

そう、

甘いだけの恋はないのです

私は葡萄の甘酸っぱさを

壊さぬように飲みこんだ

 

 

さて、いかがでしょう? どう感じますか?

僕は、この中学2年の女子生徒の才能は本物だと思います。天才的な冴えを持っていると感じます。原作も勿論素晴らしいと思いますが、その原作の素晴らしさを見抜き、遥かに高い瑞々しい感性で彩りを与えて昇華させている更に素晴らしい「盗作」の受賞作です。 

赤字の部分が主な改変部分ですが、3行目の「滲んでいく夏と浮かび上がる秋の匂い」というフレーズは別の作品の盗作でしょうか? あまりに上手過ぎです、中学2年生にしては・・・  「つるりとした夏」と 「するりと飲みこむ」と書き変えてしまった中学2年生の文学少女は、実は末恐ろしい【天才女流詩人】になった逸材だったのではなかろうか?

 

彼女は確かに間違いを起こしてしまったと思うが、まだ中学生だから静かに見守ってやりたいと僕は思う。

そして、10年後、20年後に日本中を熱狂させる様な素晴らしいオリジナル作品を発表する詩人・小説家になって、そのことで永遠に僕らの記憶に残る偉業を成し遂げてほしい。

彼女の才能は確かなものだと信じる。少なくとも、僕の文才の100倍は素晴らしい・・・

 

文学の道で将来も頑張りなさい、天才少女さん。僕は認めてますよ