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嘘はヨシテクレ

ここ数カ月、介護関連事業所での人員入れ替わりが非常に多かった。大規模な事業所と違って専任の人事担当者もおらず、介護全体を統括させる部門長もおく余裕は無く、専ら経営トップである僕自身がほぼ全ての人事案件に主導的に関わることになり気が休まる時がなかなか無い。精神を病みそうだ・・・

政策的に低価格・低報酬制度がなされているために必然的に生活保護者にも無視される様な安い給与形態での就業である故に離職・転職が頻繁に行われる「官製ワーキングプア」の介護職の雇用需給は極めて歪である。

この就職難の超不況の時代にあって、正職員として就職することは容易ではないと報道され、ある意味でその通りであろうが、こと介護分野に関しては「完全なる売り手市場、引く手数多」である。といっても、面接で落とす事も少なくはないが・・・

 

そんな中で、最近の僕を苦しめ悩ませ人間不信に陥らせて、頭髪を抜けさせ、ヤケ食いを惹起させ、不眠に貶め、インポを当然の姿にしてしまったのは、他でもない、求職者・離職者達の「平気で嘘をつく姿」である。

 

ここ数カ月で実際にあった例だけでも・・・

1) 前職を不実記載した履歴書で応募した人 (完全なダマシ)

2) 勤務開始後1日目に口頭で退職の意向を告げ速攻で去った人 (他の人を不採用にしたので急いで選び直しが必要)

3) 履歴書を送っておきながら電話しても着信拒否をしてくれた人 (なんで応募したの?)

4) 勤務開始2日前に家族都合で勤務出来ないといいつつ他へ就職した人 (他の人を不採用にしたので急いで選び直しが必要)

5) 有休消費期間中に他へ正式雇用されたのに隠して二股就職をした人 (給与を両取りする人は多いとか)

6) 家族都合で離職を申し出た前日に他へ面接に出かけた人 (渡り鳥さんの得意技)

 

その他、色々とあるが、正に性格イロイロ、嘘もイロイロである・・・

1年以上勤務した人でこのような嘘を平気でつく人は皆無と言えるが、半年経過後の有休取得後もマダマダ危険な時期である。とりわけ、当人を採用するに当たって別の数人の応募者を泣く泣く不採用にしたのに、就労希望の人のチャンスを奪った事を想い浮かべない点こそが最も悔しく感じることである。

 

このような家族を出汁にしての離職や採用辞退などはよくあるパターンであるらしいが、狭い介護の世界なので他への移動はスグ判明するため、「嘘をつかれた情けない経営者」という自虐的な感情だけが残ってしまう。

中には「あの人は辞めてもらってヨカッタ・・」と思う場合もあるものの、基本的には「従業員自身のための誇れる職場」を祈願する僕としては、「嘘までついて辞めなくても、正直な理由を言ってくれればイイのに・・」と思うのである。それは、僕自身が就労に関して過去に一度も嘘を交えて話を上司や職員とした事が無いからだろうが、簡単にバレる嘘は「男女のあいだ」だけでなく「労使のあいだ」においてもタブーだと僕は思う。たとえ二度と会わないにしても 【嘘はヨシテクレ】 と思う・・・

 

それにしても「労働者の守られ方はスゴイ・・」と思う。これだけキッチリと法的に守られる労働者に対し、「勤務医という名の労働者」のなんと情けない就労環境であることよ・・・と思う。現勤務医や過去に勤務医だった頃の自分自身が可哀想に思えてくる。

 

しかし、中小企業のオヤジである開業医は自分自身が清廉潔白であることを誇りに生きてきただけに、こんな「平気で嘘をつく人」に遭遇した時には、その情けない勤務医にさえ戻りたくなってしまうのである・・・と言いながらも、今日も明日も明後日も、嘘をつかない患者さんのために頑張り続けるのであろう。

 

読んでくれてどうもありがとう