Welcome To The Heartland

Back To The Street ふろむ診療所

講演会より映画館

昨日の晩は夜間透析も無く、書類整理などの雑用も終わり、久しぶりに介護認定審査会や医師会などの公務もなく、沢山囲っている愛人の全てが別の男性との用で都合悪かった?ので、例によってノコノコと愛車で講演会・勉強会へ出かけた。

出身医局の教授の司会で、ご苦労にも他に何人かの教授・准教授なども出席していたが、広い会場に聴衆は疎らで、10%程度の入りだったようだ。これでは遠来の教授は、いくら対価をもらっても可哀想である。が、何しろタイトルが悪かった。何の意味なん?と不可解なタイトル珍しさに惹きつけられた僕の様な開業医は多くは無く、勤務医も残念な参加数であった。以前と比べ、講演会や勉強会に出席する勤務医が激減しているのではなかろうか?

 

それにしても、教授になっても給与が安くて可哀想だなぁと感じる。司会を含め講演会収入が途絶したら高卒サラリーマンの生涯年収より少ないのではないか? バカバカしい日本の医学部教授職だなぁぁ・・・教授にならなくて(正確には、なれなくて)ヨカッタかもしれない。

 

その不可解・不思議な大上段に構えたタイトルは興味を引いたが、内容は?というと残念な出来だった。知ってることばっかり・・・で、早々に会場を後にした。

参加者が一人減って目だったのか、開業医よりも高給の大手製薬会社の顔馴染みの女性担当者がサッとホテル出口まで付いてきて、

「先生、遠いところ来て頂いてありがとうございます。まだ途中ですけど、何か今夜はご予定ですか?」と聞いてきた。

『うん、これから若い愛人の家に行くんだ。教授達には内緒だよ・・ 今度デートしようか?』って言うと、可愛い眼をパチクリさせて、

「えっ? 先生には若い愛人がいたんですか? 何するんですか? きゃぁ・・スゴイ」って驚くので、

『ゴメン、冗談だよ冗談。あんまり講演会がつまんないので映画に行こうと思う。開業医にはなかなか時間が無いし。一緒に行く?』と謝った。

「えッ? まだ私達は会場を出れませんし・・・それに今夜は・・・。で、何の映画ですか?」

『ウイルス感染のヤツ。コンテイジョン

「あっ、それ知ってます。今度また、誘ってください・・」と言ってくれた。

どうせ、嘘に決まっているが、もし美人MRとの間に間違いが起こったらどうしよう?と考えると、映画の間中、映画の内容よりもドキドキしてしまった・・・

 

で、その映画館の方も凄く寂しかった。総観客数6名のみ・・・ パニック映画だったんで怖かった。

内容は期待していなかったのでショックは無かったし、レイトショー価格で安かったので、興味深く見れた様な気がする。事前に感染源を知ってはいたが、もう少し、どんな風に人への感染能力を獲得していったのか、ジワジワと迫りくる恐怖や旅の過程を描いてくれるとヨカッタのに。チョット、ストレートすぎる感じがする。街の風景のパニックを描いている場面は一応評価するが、例によって医学的・公衆衛生的にはお粗末だった。原作にはしっかりと描かれているのだろうか?

アメリカCDC長官?が、「豚インフル対策は過剰反応だった」と認めたところがアメリカらしくてスゴイ。日本はいまだに水際作戦などの不手際を自己批判すらしておらず、こんなところは、TPPの外圧で霞が関の糞役人とマスゴミ連中を蹴散らして欲しいものだ。

 

CDCの女性医師・ケイト・ウインスレットさんは「愛を読む人」などで大好きな女優だが、公衆衛生専門官として現地派遣されウイルスに倒され孤独に死んで行く姿には深く同情する。

別のCDCの女性研究者がワクチン開発後に大学病院で最後まで患者の治療にあった医師の父親の最期を励まし・感謝の意を伝えに行く姿も感動的だった。

 

とても一流映画ではなく、興行収入も少ないだろうが、「僕にとってはいい映画」だった。といって、他の人にお薦めしたい訳ではないのが不思議な感じである。医学的・化学的には色々とツッコミたくなるが、ここでは取り上げない。ただ、パンデミック時期に看護師さんのストで患者受け入れ拒否が生じていることには現実として政府はどう対応していくのか?

 

ホテルで平凡な講演会をして時間をつぶすより、映画上映でもして内容をディスカッションさせた方が100倍面白くためになるのでは?と思わずにいられなかった。

どうですか? 暴利を貪り、開業医や勤務医よりも高い高待遇を満喫しておられる製薬会社の皆さん。映画の中でもAnderson社という製薬会社の密林開発が一等最初の原因だったことを反省しながら・・・どうでしょう?