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Back To The Street ふろむ診療所

学会より ラーメン屋(1)

「講演会より 映画館」・・・というフトドキなタイトルの直後に「学会より ラーメン屋」なる更にフトドキなタイトルの記事を書くとは、まあ不真面目を絵に書いた様な開業医ですね、まったくもォ・・・

と言うことで、日曜日にラーメン屋に行ったついでに?学会に参加してきました。

 

天気の抜群な登山日和の貴重な日曜日だったのに、愛人が「ねぇ行かないで・・」と妖しく願うのも聞かないで、高速道路を愛車をブッ飛ばして久々に肥前へ行ってきました。もちろん、お勉強・・・「南の島人工透析学会・地方会」とかなんとかいう名前の真面目な「学会」です。

しかし、例によってお勉強もそこそこに、昼のランチョンセミナーの安弁当など見向きもせずに、一度どうしても行ってみたかったラーメン屋さんに行ってきました。

 

白濁しない澄んだ豚骨ラーメンの発祥は昭和12年に福岡県久留米市の「南京千両」という屋台だったそうです(昔に食べたことあります)が、白濁した現代九州風の豚骨ラーメンの発祥は昭和22年の同じ久留米市の屋台「三九」ということになっています(詳しくは勝手に調べて下さい)。その初代店主・杉野さんから昭和25年に店を譲られた四カ所さんという人が、昭和26年に熊本県玉名市に「三九」という中華そば屋を出店し、そこに食べに来た有名ラーメン店の創始者達から現在の熊本系豚骨ラーメンの名店群は拡がったそうです(何軒か食べたことありますが、強烈なニンニクは熊本独特ですね)。

杉野さん自身は昭和25年に北九州で「来々軒」だったかな・・を出し、そこから白濁・豚骨の味は大分方面へ拡がったそうです。そこは今も二代目がされてる様ですね(食べた事ありませんが)。

その四カ所さんは昭和31年に玉名店と久留米の屋台を畳んで、結婚を機に佐賀市の玉屋デパート裏に現在の「三九」を出店されたとか。今回、透析学会を昼休みに抜け出して初めて出かけたのがその「中華そば専門店・三九」です。

 

佐賀市へは昔から馴染みもあって「ラーメン屋さん」にも数軒行ったこともあったのですが、この「三九」という超レトロな元祖・久留米ラーメンのお店に関しては二年前にネットで知るまでは見たことも聞いたことも、当然ながら食べたこともありませんでした。これに関しては前に書きました。その頃と暖簾の色柄が替わったようですね。三九のロゴマークは健在のようですが。(このマークは重要です)

 http://blog.m3.com/BackToTheStreet/20091103/_39_Thank_you

ちなみに、2年前に記事を書いた当時も「開業医の高収入」に関する財務省マスゴミの糞キャンペーンが盛んでした。診療報酬前の2年毎の恒例行事ですね、陰気で卑怯でアホくさいです・・・

その久留米の屋台「三九」からは、玉名店の他に同じ佐賀の「三九軒」も昭和31年に分派したようですが、久留米市内に分派した?別の「三九」という名の数店は全て現在は閉店しているとラーメン通のブログに書かれてました(一軒は行きました)。

下が現在の佐賀「三九」の中華そばですが、四カ所さんの娘さん?が黙々と働いておられました。店内は超レトロで、僕が生まれた頃の雰囲気でした。現在は歴史的価値に比べ人気はもう一つなんでしょう・・・頑張って、源流の味を残して欲しいと思います。

 

しかし、・・・全国のラーメン通も知らない「幻の三九」が実は今も続いていて、それを知る医師は全国に僕ただ一人でしょう・・・(自慢)

それは、店主の宣伝文句に書いてありましたが、昭和28年頃に、久留米の「三九」で働いていた人が、福岡県柳川市の「国道橋」のたもとに「味の三九」という名前で出店されていました。大昔の記憶ですが、柳川市の親戚を訪ねた時に何度か「味の三九」で食べた記憶が鮮明に残っています。二方向に出入り口があって馬蹄形カウンター方式の店でした。子供心に美味しかった味を忘れないのでしょう。

今は当時のご主人は他界され、恐らく奥さん?が西鉄柳川駅前に移店して「三九ラーメン」という名前と、佐賀店と同じ「三九・ロゴマーク」で続けられているようです。味はある程度変わってしまったのでしょうが、移転したとは言いながら昭和28年から連綿と続いているのは素晴らしいと思います。

 

ちなみに、現在の白濁・豚骨・久留米ラーメンの筆頭格は「大砲ラーメン」だと思いますが、その先代店主も昭和28年に久留米で開業されています。戦後復興期の昭和25年からの数年間が白濁・豚骨ラーメンの勃興期なのではないでしょうか? なんか想像すると勢いを感じてドキドキします。

今では久留米ラーメンよりも 博多ラーメンが全国区(世界進出も含め)として幅を効かせていますが、代表格の「一蘭の前身」が昭和35年、「だるまラーメン」が昭和38年、「一風堂」が昭和60年の新しい創業ですから、やはり昭和20年代から続くラーメン店は貴重な存在です。ただし、僕は博多(福岡市)のラーメンは全然美味しいとは思いません。久留米の方がずっと美味しいです、ハイ。

 

話は相当ずれましたが、佐賀市の「三九の中華そば」はレトロな味で僕は好きですね。最近の新しい創作系ラーメンは味がコッテリ独特で、妙に癖がありますが、昭和の中華そばは白濁豚骨ながらアッサリして美味しいです。

 

その「三九」の従業員が技術指導して?誕生した佐賀の超有名ラーメン屋があの「一休軒」だったそうで、次回は学会終了後に向かった「一休軒」のラーメンの話をします。