Welcome To The Heartland

Back To The Street ふろむ診療所

刺激的で高品質な・・・

昨夜は少し離れた街に講演会を聴きに行った・・・

凄く大きな病院の若き医師達や地域の開業医などに開放された講演会で、その日は同じ街の大学教授の講演だった。僕の出身医局とも非常に関係が深い心臓血管外科が専門のその教授の講演は初めて聴いたのだが、自らが今に至った医師としての自己紹介も興味深く聞かせて頂いた。僕はそんな個人の歩みを聞くことが好きであり、運命と努力と偶然と絆の複雑に絡まった中を伸びている一本の人生と云う筋道を知ることは凄くためになるし自分の人生を振り返る時の想いとも重なる。

生まれ故郷と異なる街の、必ずしも第一志望ではなかった医学部を卒業して、興味を惹かれた教授の医局に入局し、留学をし、また戻り、教授選に一度は敗れながらも本来の医師としての仕事に邁進する希望をかなえ充実した人生を送る・・・ 何となく似てはいる。似てはいるのだが、遂に教授の座を射止め後進の指導に人生の喜びを得た人と、しがない開業医として納税の苦しみを背負った僕との間には現世では越えられぬ壁があるのである・・・

著名人の伝記だけでなく、今を生き活躍する若い人や指導者たちの人生を見聞きする際に刺激を受け、来世ではきっと・・・と思うこともしばしばある。人生は一回きりだからこそ人生なのであろうが、もう一度、更にもう一度・・・と何度も教訓を生かしながら新しく生きていければどんなにか良いのにと思うのである。しかし、仮に苦しさや悲しみに満ちた人生であったなら、早く断ち切り二度と繰り返したくない・・・と、やはり思うのであろう。

ただ、刺激的だったのは講演内容の方もそうであった・・・

最近、循環器内科の講演ばかりでなかなか心臓外科の講演を聴くチャンスに恵まれなかったのだが、久々に遠くまで足を運んで大いに刺激を受けた。もっと循環器内科医が心臓外科医の刺激的な話を聴くチャンスがあればと願うし、講演会の後でその教授にお礼かたがた気持ちを素直に伝えさせていただいた。残念ながら講演会には内科系開業医の姿はほとんど見かけなかった様だったのだが・・・

 

行きも帰りも車のCDの音量をガンガンに上げて前日発売されたばかりの佐野さんの【Zooey】を通しで繰り返し聴いた。最初に室内で小さめの音量で聴いたときとは全く違う鮮やかな色彩の音楽が車内に拡がった・・・

ヘッドフォーンやイヤフォーンとは異なる空気の衝撃的な波動が顔や胸に響いて来る程の音量は正にコンサート会場でのそれであるのだが、その際に感じる低音の凄さやエッジの効いたリズムや各楽曲ごとに異なる趣向の作品は最初の印象を全く変えて、もしかすると今までで最も完成された佐野さんのCDかも?と思えるようになった。

もちろん、80年代最初の数枚のアルバムの輝きは今もなお凄く新鮮で鮮やかな興奮で聴くことが出来るのであるが、50代後半でこの音楽の品質の高さは驚かされた。そして強烈な刺激的な音楽だった・・・

「彼女はその柔らかなヴァギナでやさしく世界をつつむ」などという刺激的な言葉も佐野さんが歌うとイヤラシサを微塵も感じないのだが、コンサートホールで観客と大合唱する時の様子を想像することは妙に刺激的だ・・・ 

そんなあんなで刺激的な人生を歩みたいと願いながらも平凡な人生しか縁の無い僕に、たまに訪れた刺激的な夜だった・・・

読んでくれてどうもありがとう