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シナンの業

実に久々に小説を読んだ・・・

 

それは文庫本で上下巻800ページの歴史長編だったが、2日間で読み終えた。実に楽しい歴史の旅だった・・・夢枕獏さん著【シナン

 

きっかけは大好きな女優であある中谷美紀さんのトルコ紀行のTV番組だった。そこで初めて偉大なる建築家シナンの名を知ったのだが、その日のうちに本を注文した。

僕はこんな感じの小説は好きだなァ・・・

ホントかウソか判らないままに大河ドラマの数倍のスケールで史実を基にした歴史が蘇り、そしてゆったりと煌めきながら流れて行く。ウソでもいいと感じるし、人間は素晴らしいと感じる。世界の歴史を全部知らずして死んでいく定めの人間として、わずかな例とは言え偉人の偉業、数奇な人生を追体験できるのは喜びだ。

現代における朝鮮半島の混乱は高句麗新羅百済の時代から連綿と続く混乱の流れにしか過ぎないし、イスラムと欧米キリスト教の骨肉の争いも千年を超える諍いの波の中での浮き沈みの歴史であろう。今から千年後の時代より眺めれば、些細な出来事にしか過ぎないかもしれない。

その中で、日本を含め16世紀の世界は実に面白くダイナミックな歴史の舞台だったと思う。神聖ローマ帝国を支配するスペインのカール五世とオスマン帝国のスレイマン大帝・・・何となく世界史の中でも取っ付きにくい時代だった高校時代の記憶が今はスッキリ理解出来る様な気がする。

ジャーミーと呼ばれるトルコのモスク、とりわけイスタンブールの聖ソフィアと、エディルナという街のシナンの集大成となる最高傑作のセリミエ・ジャーミーはこの眼で是非とも観てみたい。数年前に両親がトルコを旅したが、僕が今一番興味深い国はトルコである。

オリンピック開催都市として東京の最大のライバルであるイスタンブール。そこはもしかしたら、ローマをもしのぐ世界の都かもしれないとすら思えるのである。

ブログを始めた頃に世界史未履修事件の時に書いたのだが、若い人には是非とも世界史を学んで欲しいと僕はずっと思っているが、その想いを新たにした。

至難の業・・・ しかし、成せば成るの気概を持って若い人々には仕事に励んでもらいたい。

読んでくれてどうもありがとう