Welcome To The Heartland

Back To The Street ふろむ診療所

ホントに久々でした・・・

予想に反し・・・というか、僕の予想通りに台風8号は当院を避けて進んでくれた。おまけに予想通りに急速に勢力を弱め、なにか中年エロ親父の中折れインポ現象を見るかのごとくシュンと萎んでしまって、我が身の哀れを嘆こうかと思ったほどだ・・(意味不明)

今回は気象庁が「特別警報」とやらを安売り発令し、手下の自治体の方も早々と「避難準備指示」とやらの恐ろしげな警報を前の日から発令しながらも晴れの朝を迎えて笑われあきれ果てられて・・・次の「オオカミ少年」が怖くなる。

今回は僕らは落ち着いて行動できた・・・が、患者さんたちは怖がってしまい、透析をどうやりくりするかで悩まされてしまった。

木曜日中に直撃するかもしれない台風に備え、木曜に透析をする予定の20数名の方々をどうするのか・・・

これに関して、透析室のスタッフが火曜から相次ぐ問い合わせに応対しつつ策を練り、結局は「患者さんの不安解消を最優先にすべき・・との結論に達したので、水曜は早朝から全員の透析を行うべく1日3クール(同じ透析機器で3人を立て続けに4時間ずつ透析する)の計画を実行した。そのために、夜11時近くまで通常の2倍のスタッフが居残って、本来の木曜日の透析への患者不安の払拭をすることになった。

全てスタッフに任せ、動きやすい体制をとることを妨げなかった。1日3クール成し遂げるのはたやすくはない。送迎を制限し、食事提供も一部お断りし、長時間透析の希望も今日だけは他の患者のために我慢していただいた。風雨によるトラブル回避のために学生アルバイトは早退させ、緊急外来診察依頼は事情を話し断らせ、家庭の事情で一旦帰宅後に再出勤の融通を聞かせてもらうスタッフもいた。

そして、今日はホントに久しぶりに「透析患者のいない外来だけの診療所」を静かに体験することとなった。連日透析を開始するようになり15年間、ただの一度もなかった透析をしない普通の診療所体験・・・ 今日出勤した5人のスタッフと懐かしく語らった。そのうちの4人はもう15年間も僕と一緒に診療所を運営してくれている。何も言わなくても僕の気持ちを想像し適切に行動してくれる。安心して任せられるスタッフが僕の心の安らぎだ。今日はそれを再確認することが出来た良い一日だった。

もちろん15年前とは異なる責任もある。介護関係の仕事、今日だけでも40人以上の方々が集ってくださった。その方々の体調管理にはそれなりの責任があるから完全な休息日は年に1日もなくなった。

透析患者さんたちは透析日に来院されなくても強い絆で結ばれている。そんな患者さんとの突然の別れも時を選ばない。昨夜2日分の透析を全うして疲れていたはずなのに、急に自宅で急変された88歳の女性患者の通夜に自主的にスタッフたちは自宅を訪問してくれたようだ・・・ 頭が下がる。患者家族からお電話をいただき、そのことを知った。こんな看護師たちに僕も最後の時をゆだねたい。

開院したての頃、ちょうど今日のように患者が少なくワールドカップで暇つぶしをしていた頃が懐かしいが、あれから様々な責任と仕事とで気が休まることはなくなったし、今日の様な事すら今後もしばらくありそうもない。

ホントに久々な「一般内科開業医の日」でした・・・