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Welcome To The Heartland

Back To The Street ふろむ診療所

天に星 地に花 人に慈愛

映画 / 音楽 / 読書

僕の神様「帚木蓬生」先生の最新刊【天に星 地に花】をようやく越年で読み終えた。18世紀半ばに九州の久留米・有馬藩で起こった大規模な2度の百姓一揆を題材に、赤ひげ的な医師の成長物語を絡めた著者渾身の時代小説で、この地域の方言で書かれているので非常に興味深く読ませていただいた。大庄屋に関しての知識がこれまで無かったが、江戸時代が少し身近になったのは嬉しい。

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人生に大切なもの。。。「は はは ははは・・・」

「歯と母と笑顔を大切にしながら生きていきましょう・・・」と先生ならではの言葉であるが、永遠のテーマである「医師の心得」を様々な場面で学ばせていただいた。明治維新までまだまだ100年以上も待つ時代、長崎阿蘭陀医学を学ぶこともなく、師から弟子に受け継がれていく医師の心・・・しかと受け止めました。

帚木先生の本は絵本も医療啓蒙書も含め全作読破してきたが、この本は【水神】の続編ともいえなくもない。当時の行政統治の難しさや矛盾、そして処罰や刑場のリアルな表現は、その場が意外と身近に存在するだけに実感として迫りくるのが何とも言えず重たい物語でもあった。帚木先生の出身地を巡る様々な題材の作品群を読めば読むほど「ウラヤマシイ」感覚が起こってくる。出来れば僕の出身藩を題材にした時代小説を誰か、出来れば帚木先生に描いてほしいものだと叶わぬ願いを抱いてしまう。

最近ちょっと論文その他で忙しいので小説に時間を割けないでいたのだが、帚木先生の著書はいわば特別の書・・・決してガッカリさせない魔法の書でもある。

読んでくれてどうもありがとう